これまでは、デジタルカメラで写真撮影をしてPCに取り込み、wordに貼付けて評価チャートをプリントするという煩雑な作業を繰り返していたのですが、姿勢測定器を使うようになってからは、撮影からチャート出力までの作業がオールインワンですから、簡便で専門職でなくても楽に行えるようになり助かっています。それと、一連の作業が1名に対して5分ほどと短時間で済むこともあり、これまで地域でおこなう健康セミナーなどでも活用しています。
 足元が重心動揺計となっているので、写真だけで姿勢評価をするよりも評価の信憑性が増しました。
 重心動揺計は重心位置の表示ができるだけでなく、ある一定時間の重心動揺の軌跡を追うことができ、静止姿勢保持能力の評価や動的評価をする機能がとてもいいですね。評価の範囲も広がりますし、より詳細な情報を取得できますから、学会で発表するための資料としても活用しています。

 出力されるレビューシートが非常にわかりやすいですね。大変気に入っています。
 以前は、写真を見ていただくだけだったり、口頭だけの測定結果を伝えて、その場ではわかっていただけたつもりでも、なかなか自身の身体への認識は高まらないですし、モチベーション向上へも繋がりにくいと悩んでいたんです。レビューシートを見ていただきながら説明させていただくと、患者様や利用者様自身の身体への認識、理解度を高めることもでき、更なる運動効果の向上が図れていると実感しています。

 機械が持ち運びできる大きさですので、高齢者や障害者の方など、測定の際に手すりが必要な場所へ持ち運ぶことができます。安全の配慮も含め、安心して測定できるのは大きなメリットですし、結果、正確なデータ採取へと繋がりますよね。

 今後はスポーツ選手や特定疾患の方、高齢・障害者の方を対象に、体力測定と姿勢測定の結果を照合してその関連性を研究して活用の幅を広げていこうと考えています。